February 27, 2025
 
 大型ミニバンの代表格であるアルファード。
 その豪華さと快適性で多くのファンを魅了していますが、「燃費が悪い」という声をよく耳にします。
 本当にアルファードの燃費は悪いのでしょうか?
 この記事では、アルファードオーナーや購入を検討している方々向けに、燃費の実態から改善策まで、解説いたします。
 ぜひ最後までご覧ください。
 この記事でわかること
 ・アルファードの燃費
 ・アルファードの燃費が悪く感じる主な理由
 ・燃費改善のための具体的な方法
 ・他車種との燃費比較
 ・アルファードの燃費に関するよくある質問
アルファードのガソリンモデルの実燃費は、カタログ値よりも低くなると言われています。
| カタログ燃費 | 10.3〜10.6km/L※ | 
|---|---|
| 実燃費 | 8〜10km/L | 
 ※参考:
 
  ALPHARD(TOYOTA)の燃費情報
 
 2.5Lエンジンを搭載した現行モデルのカタログ燃費は、WLTCモードで10.3〜10.6km/Lですが、
 実際の走行では8〜10km/L程度になることが多いようです。
 これは、アルファードの車体サイズや重量、そして使用環境に大きく影響されます。
 市街地走行や渋滞の多い環境では、燃費が更に悪化し、6〜8km/L程度まで落ちることもあります。
 一方、高速道路など定速走行が可能な環境では、10〜12km/L程度まで改善する可能性がありますが、これらの数値は運転スタイルや積載量、
 気象条件などによっても変動します。
ハイブリッドモデルは、ガソリンモデルと比較して燃費性能が大幅に向上しています。
| カタログ燃費 | 16.5〜18.9km/L※ | 
|---|---|
| 実燃費 | 13〜15km/L | 
 ※参考:
 
  ALPHARD HYBRID(TOYOTA)の燃費情報
 
 現行のアルファードハイブリッドのカタログ燃費は、WLTCモードで16.5〜18.9km/Lです。
 実際の走行では、14〜16km/L程度の燃費を記録することが多いようです。
 市街地走行では、電気モーターの効果が発揮され、16km/L以上の燃費を記録することも珍しくありません。
 高速道路走行では、12〜14km/L程度になることが多いですが、これもドライバーの運転スタイルや走行条件によって変動します。
 ハイブリッドモデルは、特に市街地や渋滞時の燃費改善効果が高く、ガソリンモデルと比べて30〜40%程度の燃費向上が期待できます。
 ただし、高速道路など定速走行時の燃費差は、それほど大きくならない傾向があります。
 アルファードの燃費が悪く感じるのには、以下のような理由があります。
 ・車体の大きさと重量の影響
 ・運転スタイルや走行環境の影響
 ・メンテナンス不足による影響
 それぞれ具体的に解説していきますので、できるだけ燃費を向上できるように参考にしてみてください。
 アルファードの燃費が悪く感じる主な理由の一つは、その車体の大きさと重量にあります。
 アルファードは全長約5メートル、全幅約1.85メートル、車両重量は2トン前後と、一般的な乗用車と比べてかなり大きく重い車両です。
 この大きな車体は空気抵抗を増加させ、重量は走行時のエネルギー消費を増大させます。
 特に発進時や加速時には、大きな車体を動かすために多くの燃料を必要とします。
 また、停車時のアイドリングでも、エアコンなどの補機類を動かすためにより多くの燃料を消費します。
 さらに、アルファードは高級ミニバンとしての快適性を重視しているため、防音材や快適装備の充実により車両重量が増加しています。
 これらの要因が相まって、燃費性能に大きな影響を与えているのです。
 アルファードの燃費は、運転スタイルや走行環境によっても大きく左右されます。
 急加速や急ブレーキ、頻繁な停止と発進を繰り返す運転は、燃費を悪化させる主な要因となります。
 特に、アルファードのような大型車両では、その影響がより顕著に現れます。
 市街地走行や渋滞の多い環境では、燃費が悪化しやすくなります。
 頻繁な停止と発進、アイドリング時間の増加により、燃料消費が増大するためです。
 一方、高速道路など定速走行が可能な環境では、燃費が改善する傾向にあります。
 また、エアコンの使用も燃費に影響を与えます。
 特に夏場の冷房使用時は、エンジンに大きな負荷がかかり、燃費が悪化しやすくなります。冬場の暖房使用時も同様です。
適切なメンテナンスを怠ると、アルファードの燃費は更に悪化する可能性があります。
メンテナンスでは、特に以下の点が重要です。
| エンジンオイルの劣化 | 古くなったエンジンオイルは粘度が上がり、エンジン内部の摩擦が増加します。これにより、燃費が悪化します。 | 
|---|---|
| エアフィルターの目詰まり | エアフィルターが目詰まりすると、エンジンへの空気の流入が妨げられ、燃焼効率が低下します。 | 
| タイヤの空気圧不足 | 適正値より低い空気圧のタイヤは、路面との接地面積が増加し、転がり抵抗が大きくなります。これにより、燃費が悪化します。 | 
| 不適切なアライメント | 車輪のアライメントが狂うと、タイヤの偏摩耗が進み、走行抵抗が増加します。これも燃費悪化の原因となります。 | 
定期的なメンテナンスを行うことで、これらの問題を予防し、燃費性能を最適な状態に保つことができます。
 アルファードに乗りながらも、できる限り燃費を向上させたい方は多いかと思います。
 燃費改善の対策には、主に以下のような方法があります。
 ・燃費を重視した運転を心がける
 ・定期的なメンテナンス
 ・車内の不要な荷物の整理
 それぞれ解説いたしますので、対策を行い燃費向上を目指しましょう。
 アルファードの燃費を改善するには、運転スタイルを見直すことが効果的です。
 以下の点に注意して運転することで、燃費を向上させることができます。
| エコモードの活用 | アルファードに搭載されているエコモードを使用することで、アクセルの反応を緩やかにし、エアコンの使用を抑えることができます。 これにより、燃費を5〜10%程度改善できる可能性があります。 | 
|---|---|
| 穏やかな加速と減速 | 急加速や急ブレーキを避け、できるだけ一定速度で走行することが重要です。 特に発進時は、ゆっくりとアクセルを踏み込むことで、燃料消費を抑えることができます。 | 
| 惰性走行の活用 | 信号が赤に変わりそうな時や、下り坂では早めにアクセルを離し、惰性で走行することで燃料消費を抑えられます。 | 
| アイドリングストップの活用 | 信号待ちなど、長時間停車する際はエンジンを切ることで、無駄な燃料消費を防ぐことができます。 現行アルファードには、アイドリングストップ機能が搭載されています。 | 
| 適切な車間距離の確保 | 前方の車両との適切な車間距離を保つことで、急なブレーキや加速を避けることができ、結果的に燃費の向上につながります。 | 
 これらの運転テクニックを意識的に実践することで、10〜20%程度の燃費改善が期待できます。
 ただし、安全運転を最優先し、無理のない範囲で実践することが重要です。
 アルファードの燃費を最適に保つためには、定期的なメンテナンスが重要です。
 まず、エンジンオイルの交換はメーカー推奨の頻度で行い、エンジンの摩擦を減らし燃費を向上させます。
 エアフィルターの点検と交換も欠かせません。
 汚れたフィルターはエンジンの燃焼効率を低下させるため、清潔な状態を維持しましょう。
 さらに、タイヤの空気圧チェックを月1回実施し、適正値を維持することで転がり抵抗を減らせます。
 ホイールアライメントの調整も定期的に行い、無駄な抵抗を減らすことが大切です。
 加えて、燃料系統の清掃を行い、燃料噴射システムの効率を高めることも燃費改善につながります。
 これらのメンテナンスを継続することで、燃費の最適化だけでなく、車両の寿命延長や維持コストの削減にも寄与します。
 アルファードの燃費を改善するには、車内の不要な荷物を整理することが重要です。
 大型ミニバンであるため、多くの荷物を積める反面、不要な重量が燃費に悪影響を与えます。
 定期的に車内清掃を行い、特にトランクやラゲッジスペースの不要な荷物を取り除きましょう。
 日常的に使用しないスキー用品や釣り道具などは、必要な時だけ積むことを意識するのも効果的です。
 さらに、荷物の重量をバランスよく分散することで、車両の安定性を保ち、燃費への影響を抑えられます。
 また、未使用時のルーフキャリアは取り外し、空気抵抗を減らすことも重要です。
 車両重量を100kg減らせば、燃費が約2〜3%改善するとされており、長距離ドライブ時には特に積載物の整理を心がけると、
 燃費向上と快適な走行を両立できます。
 アルファードの購入を検討されている方の中には、他の車種と検討されている方も多いかと思います。
 アルファードと並んで検討される以下の3車種と、燃費を比較しますので、ぜひ購入の検討材料としてご覧ください。
アルファードとヴェルファイアは、同じトヨタから販売されている兄弟車種です。そのため、燃費性能もほぼ同等です。
ガソリンモデル
| アルファード | 10.3〜10.6km/L(WLTCモード) | 
|---|---|
| ヴェルファイア | 10.2〜10.3km/L(WLTCモード)※ | 
ハイブリッドモデル
| アルファード | 16.5〜18.9km/L(WLTCモード) | 
|---|---|
| ヴェルファイア | 16.5〜17.7km/L(WLTCモード)※ | 
参考: VELLFIRE_HYBRID(TOYOTA)の燃費情報
 両車種とも、実燃費は上記のカタログ値より若干低くなる傾向がありますが、ほぼ同等の燃費性能を示します。
 選択の際は、デザインや装備の違いを考慮するのがよいでしょう
日産のセレナe-POWERは、アルファードよりもコンパクトなミニバンで、燃費性能に優れており、グレードによっては20km/Lも上回っています。
| セレナe-POWER | 13.4~20.6km/L(WLTCモード)※ | 
|---|---|
| アルファード(ガソリンモデル) | 10.3〜10.6km/L(WLTCモード) | 
| アルファード(ハイブリッドモデル) | 16.5〜18.9km/L(WLTCモード) | 
参考: セレナ [ SERENA ] ミニバン/ワゴン | 価格・グレード
 セレナe-POWERは、電気自動車のような走行フィーリングと優れた燃費性能を両立しています。
 ただし、車体サイズや居住性、走行性能などはアルファードとは異なるため、用途に応じて選択する必要があります。
トヨタのハリアーは、アルファードとは異なり、SUVに属しますが、同じく人気の車種として比較されることがあります。
ガソリンモデル
| ハリアー(ガソリンモデル) | 14.7〜15.4km/L(WLTCモード)※ | 
|---|---|
| アルファード(ガソリンモデル) | 10.3〜10.6km/L(WLTCモード) | 
ハイブリッドモデル
| ハリアー(ハイブリッドモデル) | 21.6〜22.3km/L(WLTCモード)※ | 
|---|---|
| アルファード(ハイブリッドモデル) | 16.5〜18.9km/L(WLTCモード) | 
参考: HARRIER_HYBRID(TOYOTA)の燃費情報
 ハリアーは、アルファードよりもコンパクトな車体と軽量化により、優れた燃費性能を実現しています。
 特にハイブリッドモデルは、アルファードハイブリッドと比較しても、大幅に燃費の良い車種です。
 ただし、車両の用途や乗車人数、荷物の積載量などが異なるため、単純な燃費比較だけでなく、実際の使用状況に応じて選択することが重要です。
 アルファードは、広い室内空間と快適な乗り心地を重視した設計となっているため、大人数での長距離移動や家族での旅行などに適しています。
 アルファードの燃費に関するよくある質問は以下の通りです。
 ・エコモードの効果はどれくらいありますか?
 ・高速道路での燃費を向上させる方法はありますか?
 それぞれ具体的に回答しますので、同じお悩みがある方はぜひご確認ください。
 エコモードは、アルファードの燃費を向上させるための機能で、アクセルのレスポンスを抑え、
 エンジンやエアコンの出力を最適化することで燃料消費を抑えます。
 実際の効果は走行環境や運転スタイルによりますが、市街地走行では5〜10%程度の燃費改善が期待できます。
 特に渋滞時や低速走行が多い場面では、エンジンの無駄な回転数の上昇を防ぐため、燃料節約に効果的です。
 ただし、高速道路では一定速度を保つ運転が求められるため、エコモードの影響は限定的になります。
 また、加速が鈍くなるため、追い越しや坂道では切り替えが必要な場合もあります。
 燃費を意識するなら、エコモードと穏やかな運転を組み合わせることが重要です。
 高速道路でアルファードの燃費を向上させるには、一定速度の維持が重要です。
 特に時速80〜100kmの範囲をキープするとエンジン負荷が安定し、燃費効率が向上します。
 クルーズコントロールを活用すると、無駄な加減速がなくなり、急加速・急減速を避けることで燃料消費を抑えることができます。
 さらに、タイヤの空気圧を適正値に調整し、転がり抵抗を最小限にすることも燃費向上につながります。
 不要な荷物やルーフキャリアの取り外しによって車両の重量と空気抵抗を減らすことも意識しましょう。
 これらの対策を実践すれば、高速道路での燃費を効率よく向上させることが可能です。
 アルファードは高級感と快適性を兼ね備えたミニバンですが、燃費が悪いと感じる方も多いです。
 しかし、適切な運転方法やメンテナンスの工夫で燃費の向上は可能です。
 また、ハイブリッドモデルはガソリンモデルより燃費が良く、日常の使い方次第によりますが、燃費のみにこだわるのであれば、
 ハイブリッドモデルがおすすめです。
 アルファードの購入を検討している方や、燃費の悪さに悩んでいる方は、本記事を参考に、購入モデルの検討材料や運転の対策を実践してみてください。